Queen & Co.

誰もが自分らしくいられるような場所へ。 クイーン&カンパニーは地域を大切にします。弊社事務所があるオルターナティブ・スペース「14-54」は、その実践であり、コミュニティの新たな居場所作りへの挑戦です。取り組みを紹介します。


14-54

14-54 について

十和田市の中心に位置する 14-54(イチヨンゴーヨン)は、「街に開かれた場所」をコンセプトに、株式会社Queen & Co.と14-54 Caféが共同運営する新たな「第三の場」、住民参加型オルターナティブ・スペースです。十和田市や市民団体によるイベントのスペースとしても活用されているほか、十和田市現代美術館が展開する、アート関連書籍自由に閲覧できる街中ライブラリーもあります。


14-54 Café

カフェについて

14-54 Café は、株式会社Queen & Co.が地元を大切にしたいとの思いから初めて手がけたローカルビジネスです。街に根ざすとは、どういうことか? 同じ思いを持つある若い夫婦と共にビジネスモデルを練り上げ、週末限定の出店を重ねながら、1年以上に渡り準備を進めてきました。地元産の新鮮な食材、地元業者から仕入れたパンやコーヒー豆を使うことで、カフェだけではなく、街全体が元気になることを目指しています。


十和田市現代美術館
街中ライブラリースペース

ライブラリースペースについて

十和田市現代美術館の街中ライブラリースペースは、十和田市現代美術館の蔵書を自由に閲覧できる場所として展開しています。子どもから大人まで、多くの方が芸術を介して繋がり、世代を超えて集えるオルターナティブ・スペースとしても活用します。運営にあたり、十和田市現代美術館パートナーズ[TAPS]のご支援をいただいております。


14-54 Architecture

建築について

十和田のまちなかにできた開かれた出来事を共有するオルタナーティブ・スペースです。道行く人が足を止め、今までとは違う出来事が起こっていると予感する、そんな感覚を創るにはどうしたらよいか? プロジェクトの対象となる建物は、アーケードのある商店街から直交するように、奥へ奥へと増築を繰り返していました。「間口に対して奥行きの深い建物形状」は、この通りの典型です。

150年ほど前、最初の移住者はこの通りに集まり商いを始め、現在に至るまで町の中心として発展してきました。間口4間ほどの商店が軒を連ね、商店の奥には住居、その奥には畑を持つというのが当時の基本スタイルでした。時代の変化と共に手狭になった建物を大きくする際には、住居部分や畑の部分を使って、奥方向へと伸びていきました。建物どうしが密接しているため、通りからはその奥行きが分かりにくいのですが、中に入ると想像以上に奥へと続く商店もあり、思いがけない体験が待っています。

そこで、この通りの特徴でもある奥行きの深い建物形状を生かし、通りを歩く人を中に誘うことで、新たな出来事に出会える賑わいの場となるよう考えました。

内部は、間口方向の壁を解体し奥行き方向を強調する大きなワンルームとすることで、開放的な空間になっています。活動の領域を分けるために設けたブースは、家具のような扱いとし、天井には届かない高さとすることで、抜け感を持たせました。壁や床はモノトーンを基調に、家具は木製を中心とすることで、アクティビティなどの出来事が主役になれるような配色となっています。

エントランスは道から3mほどセットバックさせ、外部も内部と同じ仕上げで揃えました。内と外が一続きとなり、内部からは外の様子が、外からも内側の様子がよく見え、内部の出来事がまちに飛び出したり、外にいる人を中に招いたりと、相互作用を狙っています。商店街に来たまちの人が違和感に気付き、ふと足を止めて中を覗き込むと他には無い空間が広がり、視線は奥へと吸い込まれます。次第にその視線の途中で起こっている出来事に出会い、自然と中に足を運ぶことができればと考えました。そのようにして通りに溢れ出た内部の賑わいが、また新たな人の参加を促し、人から人へ連鎖していく新しい開かれた場になってほしいと思います。